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『キューティーハニー』感想

cry_condor2004-06-13


 世間では酷評らしいのですが、そんなテンションを上げて観に行かずとも結構面白かったのがショックでしたね。前半部のテンポの良さはいろんな監督に見習ってほしいと思いますし、総じてバランスがいい。

 意外だったのが佐藤江梨子の白痴アイドルっぷり。いまどき語尾に「にゃ〜」とかつけて話す冒頭シーンとか始終、頭の悪い話し方をしていたり本当に今後のアイドル人生、大丈夫か?と観ている方が心配になってくるぐらい。
 もう一つ意外だったのがサトエリのデカさ。脇役とか小さい人を集めているんですが、スタッフの涙ぐましい努力にもかかわらず数シーンだけ思わずツッコミたくなるシーンがあるので要チェック。

 秋夏子警部役の市川実日子の微妙な変さもキャスティングの妙かな。モデル出身だけど目力がこんな映画に浪費していていいのかというぐらい強いし、あまりにベタな「女警部の部屋」にもなじむ。笑顔がまるで変なのもグッとくるのは私だけですか。そうですか。ホラー映画とかにサイコな役柄で出るとあうと思うんだけど。

 変ついでに書いておくとツボだったのが敵役四天王の一人スカーレット・クロー役の新谷真弓。そう、『フリクリ』のハルハラハル子の中の人ですよ(そのほかキング・オブ・ファイターズ2002のアンヘル役とか)。出番はそんなに多くはないんですがあの声にメロメロですよ。やってる事がハル子と同じっていうのもツボ。こりゃもう舞台も観に行くか?というぐらい新谷真弓熱が出ていますぜ。

 ラストはカタルシスも大してなくフツウに終わるので(いまどきいないだろうが)エヴァっぽい感じを期待して観に行くピントの外れた方はガッカリかも。 個人的に評価しているのは「何をやりたいのか」がはっきりしているという事かな。『CASSERN』はその「はっきりさすぎ具合」が天然で一周してしまったトンデモ映画だけど、庵野監督はそこでちゃんとバランスがとってあるので、特撮映画として観られる出来になってると思う。味は薄いんだけど。

 そんな監督の要求にバッチリ答えている及川光博を観に行くだけでも前売り価格1,300円ぐらいは払う価値はあります。ただし、繰り返しになってしまいますがサトエリの白痴具合がハンパじゃあないので女の子と観に行くのは辞めといた方がいいぞ。