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京フェス

 本会企画2コマ目は「東浩紀インタビュー企画」。
 インタビュアーは大森望さん。
 例の事があったので気がかりだったのですが、さすがプロ。東浩紀さんに次々とツッコミを入れつつ、ネットなどでの意見を追いきれていない自分にとっても楽しめる内容でした。
 以下は自分のメモです。

 例によってお約束です。
 くどいようですが自分用のメモです。
 内容は不正確な所もありますし、何より自分が興味ある所しか書いておりませんので、その点はご注意下さい。
 もちろん、明らかな事実誤認は修正します。
 加筆修正していく場合も多々あります。
 

 『School Daysスクールデイズ)』第12話(最終回)に関するネタバレ有りです。TVドラマ『ヒーローズ』2話目に関するネタバレは消しました。
(以下、敬称略)


 他の方も書いている事ですが、とにかくお二人の会話がかみ合わず、そこが楽しかったです。
 また、ネットに東浩紀のシンパは多いわけですが、一部のブロガーによって主張が曲解されているという話は注目。


 ・大森「さまざまな著作が出て、今年は東浩紀イヤーですね」
 ・東「今まで本を出さなかったのは東浩紀の自意識(美意識?)の問題」
 ・SFにとって東浩紀は何か、東浩紀はSFにとって何か
 ・東浩紀がSF者に認知されたのはインターコミュニケーション誌のフィリップ・K・ディック等に関する連載
サイバースペースは何故そう呼ばれるか」から。→東浩紀コレクション『情報環境論集』に収録。
 ・当時、SFファンダムとの関わりはなし。
 ・東浩紀とSFとの関わり。
 ・大森「SF小説もSFでない側面で判断しようとする意思が?」
 ・東「そんな事はない、ジャンルとは別の次元で考えてみましょうということを書きたかった」
 ・東「小説の内容に関して言及するのを避けるという事を自分に課していた」「その段階を経て、ライトノベルライトノベルとして読む、エロゲーエロゲーとしてやるという事をそろそろするようになってきた」「内容について語らないということは、社会問題と結びつけて言及する事につながり、それが退屈であるため、避けてきた」「過去の構造的、形式的な読みは、進めていけばジャンルが等価になっていくはずだが、そうなっていなかった」
 ・笠井潔新本格の評価、笠井潔の行ってきたこと。ミステリーにとっての笠井潔、SFにとっての東浩紀
 ・大森「エロゲー東浩紀がやった事と同じでは」
 ・東「それは違います」
 ・(「ゼロ年代」問題 → 東浩紀の評論を実存主義的に読んでしまったこと)
 ・(東浩紀に対する、はてなを中心とした20人ぐらいのブロガーたちの判断)
 ・(容疑者X問題→ 笠井潔形式主義的な読みを放棄、自然主義的な読みに。ホームレスが見えないミステリに賛同している人間が、小泉に表を入れている、という意見)
 ・(宇野常寛の「ゼロ年代〜」における主張のひとつ、「そもそもオタク的想像力はダメで、ドラマなどの想像力の方が良い」)
 ・大森「クドカンはパチンコになっていないだろう」(場内笑い)
 ・今週、宇野常寛が大森にインタビューし、東浩紀にもインタビューする予定。

 ・東浩紀 脱社会性の擁護
 ・宮台真司 脱社会性から社会に戻す
 ・宇野常寛 人が文学を読んで社会に戻っていく(注:東浩紀による宇野理解)
 ・大森「それは大塚英志では」

 ・乾くるみ『リピート』と『School Daysスクールデイズ)』第12話(最終回)について。
 ・大森「リピートものに対する言及は『ゲーム的リアリズムの誕生』で行われていて、それをふまえると実に読みやすかった」
 ・大森、『スクールデイズ』最終回について言及
 ・東「『スクールデイズ』は観ていないのですが、僕の読者達が喜んで語っているらしいですね」
 ・(ここでスクイズ最終回のネタバレ有り)
 ・大森「自然主義的に見ると、あのラストは長い長い回想シーンが挟まれていると読めるけど、『ゲーム的リアリズムの誕生』的に読むと、リセットされていると読める。『ゲーム的〜』を読んでから『リピート』を読むと、ループが本質だったと理解できた」
 ・リピートの想像力
 ・TVドラマ『7デイズ』タイムトリップもの 毎回主人公が違うのに、話は同じ様に進むという不気味な世界。
 ・東「実は、もともとスタートレックが好きで、一番すきなのはボイジャーメタフィクションな話がいろいろ出てくる。人生と物語が複数あり、独特の想像力がある話となっている。ボイジャーは『ゲーム的リアリズム〜』の裏テーマとなっている」
 ・(大森「そういえば、宇野常寛も海外のものについては言及していないね」)
 ・東、ある人が家にやってきた時にボイジャー無理やり見せて引かれる。
 ・東「AIRが好きだったらボイジャーは絶対好きだと思ったんですけどね」

 ・大森、『ゲーム的〜』はジャンルにとっては有害でははないか、という問題提起。
 ・東「形式的な批評というのはそういうものです」
 
 ・東浩紀、今後の抱負をいろいろと語る中で、「イーガンを絡めたものを書きたい」と発言。


 ・ギートステイトについて(注:このあたりから、ギートステイトをちゃんと読んでいないのでメモがすごくいいかげんに。一番大事な所だったと思うのですが……)
 ・東「講談社BOXで来年の春ぐらいに出します(数巻に分かれる)。語りの構造をちょっと変えます」
 ・ギートステイトとSFについて。
 ・桜坂いわく、「僕はギートステイトをSFと思って書いたことは一回もありません」
 ・(SFとは違った構造にしたい)
 ・新潮「キャラクターズ」(東浩紀 × 桜坂洋)(注:これまた「キャラクターズ」を読んでいないのでメモがいい加減に。
 ・大森「なぜ最近、『朝のガスパール』を褒めるのか解った」
 ・東浩紀「同じキャラクターを合作で書くというのは、基本的に二次創作と同じ」
 ・(東浩紀というキャラクターを東浩紀桜坂洋の間でキャッチボールをする)
 ・(純文学を10万人以上に売ろうとすると、社会問題に頼る)