某氏のmixi日記にあった丸谷才一の『世界文学全集37 ウッドハウス/マルセル・エイメ/ジャック・ペレー/イリフ、ペトロフ/ケストナー』の巻末にある解説から抜粋してメモ。なるほどな、と思ったので。
文学において、社会に対する反抗のほうが、社会に対する適応よりも高い位置を持つというのは、極めて浪漫的な見解であって、文学についての考え方の中にはもっといろいろの見解が許され得る。あらゆる小説家が反抗しなければならぬわけはないし、また逆に、反抗の姿勢を持つ文学者が優れた作品を書くことができるというわけでもないのである。