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Well I was layin' out wire on number 9
(オレがNo.9ワイヤーで作業してたら)
Now when she come down to earth
(あのコが地球におりてきた)
And she was talkin' real loud
(これまたデカイ声で言うのさ)
All about how she was gonna save the universe
(宇宙を救う方法を教えてあげるときたもんだ)
I went and snuck a lil' peek in her blue eyes
(オレはあのコの青い目を覗いてみた)
And words just aren't enough
(もう言葉じゃいいつくせないね)
She had me off and runnin'
(とにかくすっかりいかれちまったんだ)
Could it be that I got bored and lonely
(孤独で退屈なオレ)
Could it be that I'm just dumb and horny
(間抜けでオンナ好きのオレ)
Could it be that Lady Luck has smiled herself on me
(幸運の女神が降りてきてそんなオレに微笑んだんだ)
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なあそこのあんた。
暇ならここからの話を、
聞いていってくれよ。
なんせ今日は特別な夜。
路傍の話に耳を貸す暇ぐらいはあるだろうに。
奇跡の話ならなおさらだ。
お礼は見てのお帰りだ。
いつもおりの飲み会の後だった。
真っ暗な気分でボロアパートに向かった。
考えてみれば、今年は何もいいことがなかった。
何一つ、いい事がなかった。
とどめがこの今晩だ。
オレは30歳過ぎて、
いまだにグダグダ過ごしている。
全くそりゃあ負けっぱなしだったんだ。
もうこんな日々に今年中におさらばだ。
衣装ケースの下から二段目。
カビが生えてなければ、全てを終わらせるアレが入っている。
あとは窓に目張りするだけだ。
うちのアパートは風通しがいいんだ。
おかげで身も心も寒風に吹かれたままだ。
もういい加減つかれたよ。
一日何十時間も働いているのに、
アンディ・ウォーホルの言った15分は永遠にやってこない。
いつかの夜に、いつかの生を終わりにするんだ。
鍵が落ちて、我にかえった。
そして焦点のさだまらない目でそれを見たんだ。
ドアノブにかかっているそれを。
あっちの世界からやってきたそれを。
まぎれもない現実のそれを。
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