Radio CON$

CON$のブログ。アニメとかホラーとかレトロゲームとか好き。

『オーシャン・オブ・ファイヤー』感想

 荒木飛呂彦スティール・ボール・ラン』と似た設定の『ヒダルゴ』という映画があるらしい、と聞いたのは数ヶ月前。邦題は『オーシャン・オブ・ファイヤー』となった訳ですが、内容的にはうーん………似ていなくもないような。

 『ロード・オブ・ザ・リング』のアラゴルン役で人気のヴィゴ・モーテンセンを鑑賞する映画です、以上!と言えなくもないのですが、ポイントポイントを押さえれば見所はあります。
 原題ともなったヒダルゴはムスタング(半野生馬)でえっらく目立つまだらの馬なんですが、これがまた賢くてカワイイんですな。よってそういう動物ものに弱い人は必見。ヒダルゴは8歳で、人間で言えば32歳。ちっょとレースには向かないぐらい年老いているんですが、フランクはそういう馬のほうが経験があっていいという事で選んだのだとか。どっかで聞いたことのある話ですな。

 アメリカにいたのに一気にアラビア半島のレースへ………という漫画的展開もなかなか熱い。周りはアラブ産の優秀な馬(競馬やったことのある人ならこの辺は解るかもしれませんが、あちらの馬は世界一なのでした)ばかり。そこの中で、男同士の厚い友情が、となるのも見所。

 レース途中はとにかく暑そうで、その上、砂塵や流砂、おまけにイナゴの大群。ヴィゴ・モーテンセンパピヨンよろしくこのイナゴを食べるシーンもあり。全部CGって言ってしまえばそれまでなんですが、『ベン・ハー』のような馬の鼓動が聞こえそうな一部のレース展開が熱い。

 ただ、総合してみれば全部どっちつかずなんですよ。異文化の中で育まれる友情なのか、ヒダルゴとの友情なのか、ロマンスなのか、大自然の脅威なのか、どれかにしないと語り継がれる映画にはならんもんだなぁ………という感じ。

 アラブの族長シーク・リヤドを演じるおっさんがえらく渋いな、と思っていたら、それもそのはず、あの『アラビアのロレンス』に出ていたオマー・シャリフなのね。まだ生きていたと知ってびっくりしました。実はロケも『アラビアのロレンス』とおんなじモロッコ

 まぁそんなわけで、実は初日に観に行きましたけど映画館も三割ぐらいしか入っていなかったし、GWヒマな方はどうぞ。あんまし期待しないでいたら楽しめるかなぁ。