Radio CON$

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ポッド1「文芸メディアの現在――批評的メディアはどうありうるか」

 宇野常寛の問題提起文章。誤字脱字いろいろあるかもしれませんが後で修正。

批評に限らず、おそらく活字メディアの文芸コンテンツ、特に純文学はインディーズ化を避けられないだろう。文芸誌ではそこそこに目立つ作家でも初版部数が3000部から5000部といった現状が、端的にそれを示している。だが同時にこの部数は、従来の流通を通さないインディーズ出版では十二分に採算が取れ、相応に話題になる規模であるとも言える。既存の文芸誌に、リベラルさを求めサブカルチャーの書き手たちに門戸を開くこともたしかに重要だ(正確にはそれが特定のオタク系のみではなくサブカルチャー全般に開かれることが重要だ)。しかしより重要なのは、既存の文芸誌という回路以外にも文芸の「場」として機能するメディアと流通システムを完備することにある。問題は、文芸誌の閉鎖性と同等のレベルで流通システムにある。3000部クラスの作家が文芸誌の打順を待つものではなく、勝手に書いて勝手に売り、そしてそれがちゃんと受容され得る流通のシステムと評価され得る批評の場を築き上げること、これが至上命題なのではないか。


 こういうのが会場で配られたのだけど、司会から400文字程度で書いてきてくれとメールが来て、書いたのが宇野常寛だけだったとか。
 宇野常寛は経済からめた話をしつつ、批評の影響について投げかけたかったらしいのだけど、この後の中森にやられる。
 中森明夫によれば完全にボツの文章。